TPM上場支援 - ライフ・リーガル松中良行政書士事務所（愛媛県新居浜市）

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TPM（東京プロマーケット）上場支援

TPM（東京プロマーケット）とは？

中小企業でも上場会社となることができる可能性を秘めたものです。

　東芝の債務超過等による「東証1部」から「東証2部」への降格のニュースが昨今ありましたが、現在日本の株式市場は、東京証券取引所（1部・2部・マザーズ・ジャスダック）が大きな市場となっています。

大きな志を持って起業（株式会社を立ち上げた）した起業家にとっては、株式市場への上場は大きな夢となりえます。しかし、一般的に上場するには株主の人数など申請の要件に高いハードルがあり、準備等に3年以上かかることもざらですし、費用も億単位でかかることもあります。

しかし、2012年にスタートした東京プロマーケット（TPM）であれば、マザーズやジャスダックに上場を目指すよりハードルは低く、しっかりと準備をすれば、中小企業でも上場のチャンスがあります。TPMは東京証券取引所の市場の一つですから、TPMに上場しても「上場企業」と呼ばれるのです。したがって上場企業としてのメリットを享受できるのです。

TPM（東京プロマーケット）のメリットとは？

中小企業でも上場会社となることができるメリットは大きいですよ。

　東京証券取引所（1部・2部・マザーズ・ジャスダック）へ上場するためには株主の数や内部管理体制を充実させるなど高いハードルが課せられています。

そのなかで、東京プロマーケットへの上場についてはメリットが実は多いのです。

＜メリットについて＞

監査証明が１期分で足りる。
（通常は２期分以上が必要。）
監査証明をもらう監査法人は限定されない
（通常は、大手の四大監査法人以外は難しい。）
審査が約２週間とスピーディー
（通常は数年単位で取り組むことが要求される。）
株主人数の要件がない。
（マザーズでは株主２０００名以上を求められる。）
内部管理体制は必要だが、公表の義務はない。
（通常は公表の義務あり）
実質的審査については主に東証から指定を受けた証券会社が行い、東証は審査は行うものの、詳細な審査はしない。
（他の市場の場合、主幹事証券会社の審査を受けた後、東証が詳細な審査をする。）
自社の名刺等に、東証上場企業しか使用が許されないマークを使うことができ、れっきとした東証上場会社と名乗れる。（上場セレモニーも行われる。）
他の市場とは異なり、資本金の流動性がない。つまり株主構成が変わることがない。
（今後東証の規則改正によって変更の可能性もありますが、現在はこのとおりです。）

一般的な中小企業が上場するためのハードル

ここで挙げるハードルとは、TPM上場のための要件でもありますが、前提として一般的な中小企業がTPM上場を目指すにあたって整えなければならない事項をまとめました。

株式の譲渡制限を外さなければならない。
→上場するわけですから、株式の売買が自由に行われなければなりません。したがって譲渡の際に株主総会や取締役会などの承認を「不要」としなければなりません。

（対処例）定款の中で株式譲渡制限を定める条項を廃止する。
取締役を3名以上、監査役を1名以上設けなければならない。
→株式の譲渡制限を廃止するということは、会社法でいうところの「公開会社」となりますが、会社法では『公開会社には最低でも「取締役会」と「監査役」を設置しなければならない』とする規定があります。
さらに「取締役会」を置く前提として、取締役が最低3名以上必要となります。

（対処例）取締役は内部からの登用を行い、監査役は外部の人間を招聘する。
　　　　　なお、取締役は株主である必要はない。
監査法人と監査契約を結ぶ必要がある。
→TPMのみならず上場するための要件として、監査証明が必要です。東証一部・マザーズ・ジャスダックなどに上場する場合は最低２期以上、TPMへの上場にも１期以上のものが必要ですが、この「監査証明」は監査法人しか出せません。
したがって、通常の会計監査も監査法人にやってもらう必要があり、そのための契約を結ぶ必要があります。